ふるさと納税といえば、お肉やフルーツなどの「今すぐ届く返礼品」を思い浮かべる方が多いかもしれません。でも、実はあとからゆっくり選べる「お礼品交換チケット」という選択肢があるのをご存知ですか?
私もそうでしたが、利用されている人は、案外少ないのではないでしょうか?
今回、ちょっと気になって「お礼品交換チケット」を初めて申し込んでみました。申し込み時に返礼品を選ばず、後から好きなタイミングで品物と交換できるこの制度。実際に使ってみるまでは「便利なの? 使いにくくない?」と思っていました。でも、経験してみると、想像以上に使いやすくて、思わぬメリットや注意点が見えてきたんです。
もともと私は、このチケットを選ぶ予定はなかったんですが…「ポイントがたくさんもらえる」というキャンペーンに心が動いてしまって(笑)。結果的に、普段なら気づかなかった便利さに出会えた気がしています。
でも、一度この仕組みを知っておくと、ふるさと納税の楽しみ方がグッと広がるかもしれませんよ。

「お礼品チケット」って普通の返礼品より便利なの?



結論 返礼品は頼めるならすぐ選んで申し込むのがベスト!
でも、2025年は「チケットにしておいたほうがいい場合」があります。どんな人にメリットがあるのか実際に使ってみた経験を交えながら、詳しく解説していきますね。
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そもそも「お礼品交換チケット」って何?


「さとふる」さんのサイトには「あとから選べるお礼品」として紹介されていて、
「お礼品交換チケット」とお礼品をお好きなタイミングで交換することができるサービスです。
さとふるサイト あとから選べるお礼品 より
とあります。
「お礼品交換チケット」は、寄付した後に好きなタイミングで返礼品と交換できる、いわば「あとで選べるカタログギフト」のようなもの。
金額は1,000円〜10万円以上のチケットまであり、百貨店の商品券のようなイメージです。
チケットの有効期限は自治体によって異なり、1年・5年・10年などバラバラなので、期限の確認は要チェック!


【使い方のポイント(図の補足)】
1️⃣ チケットに寄付した時点で、その年のふるさと納税としてカウントされます。
→ このタイミングでワンストップ申請または確定申告が必要!
2️⃣ チケットを使って返礼品と交換する際には、申告は不要。
→ 交換は“寄付”ではないためOK。
ただし…
🔁 チケットが端数で余った場合や、希望の返礼品に届かないときに追加でチケットを購入(=寄付)すると、それは新たな年の寄付としてカウントされます。
そのため、「5自治体までにしてワンストップ申請で済ませたい」と考えている方は要注意
→ 追加で寄付してしまうと、その年に6自治体以上となり、確定申告が必要になるケースも。
「あとから選べるお礼品」について詳しく知りたい方は、さとふるさんのサイトでご確認下さいhttps://www.satofull.jp/static/atokara/instruction.php
「お礼品交換チケット」のメリット


メリット1 時間がなくても、とりあえず寄付だけ済ませられる
ふるさと納税は、12月31日23:59までに寄付手続きを完了させる必要があります。
でも、年末年始って忙しいですよね。
早くから返礼品を決めて申し込んでおける人ならいいですが、テレビなどで騒がれ出してからバタバタと返礼品を探し始める人も少なくないでしょう。
そんなときにとりあえずチケットにしておいて、時間が空いたときにゆっくり選んだ方が選ぶ楽しみもたっぷり味わえますよね。
メリット2 6自治体でもワンストップ申請OKに!?
このチケット、返礼品の交換は翌年以降でもOKです。たとえば「今年はA市のチケットに寄付しておく→来年、B市〜F市の5自治体に通常の寄付をして返礼品をもらい、A市にはチケットで返礼品をもらう」という方法なら、実質6自治体分の返礼品をゲットしても、ワンストップ申請が可能という裏ワザ的な使い方も。
寄付を「5自治体」にしてワンストップ申請の制度を使いながら「6自治体」の返礼品をもらうために、チケットを活用もアリですよね。
チケットは長いものだと10年後まで返礼品に交換できるものも。
よく寄付をする自治体のチケットを多めに保有しておけば、その自治体に毎年寄付をする必要はなく、それ以外の自治体を5つ選べるということになります。
(※ただし、チケットを追加で買ってしまうとその年に6自治体に寄付したことになるので注意! これはデメリットのところで解説しますね。)
メリット3 高額な返礼品を、複数年かけて申し込める
「10万円の寄付でもらえる家具が欲しい。でも控除額の上限が5万円だ」
そんなとき、今年5万円のチケットに寄付しておいて、翌年もう5万円チケットに寄付して合算して交換するということができます。


年をまたいで寄付額を調整できるのは、他の返礼品ではできないチケットならではのメリットですね。
メリット4 今年はもう欲しいものがないけど「寄付枠をムダにしない」
あんまりそんなこともないかと思いますが・・・
「寄付上限まで少し余ってるけど、もう欲しい返礼品がない…」
「冷凍庫もパンパンで、これ以上お肉が届いても困る…」
そんなときも、とりあえずチケットにしておけば、寄付枠をムダにしないですみます。
今選ばないということでは「メリット1」と似ていますが、返礼品が届く時期を管理したいという人にはいい方法かも知れません。
メリット5 日にちを気にせず寄付出来る
私が使っている「さとふる」では、3と8のつく日(アプリ限定)に寄付するとポイントが多くもらえるキャンペーンをよくやっています。
でも…「あ、今日8日だったのに忘れてた!」ってこと、ないですか? 私はめっちゃあります(笑)。
そういうときは、お得な日にまとめてチケットにしておけば安心!
あとから好きなタイミングで返礼品を申し込めるので、ポイントも逃さずゲットできちゃいます。
「お礼品交換チケット」のデメリット


便利な一方で、「あらかじめ知っておいた方がいいポイント」もいくつかあります。使い始めてから「こんなはずじゃなかった…」とならないように、デメリットもしっかりチェックしておきましょう。
デメリット1 管理サイトを退会すると、チケットはすべて失効!
これは「さとふる」さんのFAQにも書かれている重要な注意点です。
退会した場合、付与予定・保有しているお礼品交換チケットは全て失効いたします。再度会員登録された場合でも失効したチケットは復活しませんので、ご注意ください。
さとふるサイト あとから選べるお礼品 よくある質問からhttps://www.satofull.jp/static/atokara/instruction.php#faq
…結構シビアですよね。
退会するなら細心の注意をしなければなりません。
退会しないにしても、チケットには有効期限がありますので、寄付した分のチケットを忘れずに使うようにしないともったいないですよね。
デメリット2 チケットに寄付するときに「どこの自治体か」を選ぶ必要がある
時間がないからチケットにしよう、と思っても…どこの自治体に寄付するかは、申し込みの時点で決めないといけません。
「本当はこっちの自治体のチケットにしておけばよかった〜!」と後から後悔することも…。
本当に時間がないならとりあえず返礼品が多そうなところにしておくのが無難かもしれません。
デメリット3 通常サイトの返礼品とは別のリストから選ぶ必要がある
チケットと交換できる返礼品は、「あとから選べるお礼品サイト」に掲載されている専用の商品リストからの選択になります。
そのため、通常サイトでいいなと思っていた返礼品が専用サイトでは無い可能性も。
チケットに交換する前に、自分の欲しいものと交換できるかどうかの確認をしておいた方がいいですね。
デメリット4 今年と来年の寄付額が一緒とは限らない
2021年にホタテをお願いしたときは、1kg10,000円でしたが、今年2024年は1kg14,000円でした。
ということは、今年14,000円だからといって来年寄付金が同額とは限らないということです。
物価上昇中の世の中。値上がりするのは必須ですよね。
どういうことかというと。
今年14,000円分のチケットに交換しておいても、来年15,000円になっていたら1,000円分寄付してチケットを合算しないといけなくなるということです。
「別に寄付すればいいんじゃない。」という人は大丈夫。
でも、「私はワンストップ申請したいから5自治体まで!」と決めている人にとって、枠をひとつ使うことになるのはちょっと痛いかも…。
デメリット5 10年後まで一緒の施策が続いているのかわからない
チケットの有効期限10年という自治体さんもたくさんあります。
ただ、10年後に今と同じ状態かどうかはわからないですよね。
「ふるさと納税が続いているのか」とか「自治体が同じように施策に参加できているのか」とか。
基本は寄付をしているだけなので、返礼品がなくなったとしても仕方のないことですが、ちょっと残念ですよね。
「この旅館に泊まりたい」と毎年チケットに寄付をして、8年後くらいにその返礼品がなくなることもあるでしょう。
実際、寄付額に占める返礼品の額の割合なども少しずつ変更されてきていますよね。
自治体の囲い込みとかの要因もあるのかもしれないですが、あまり長い期間で考えない方がいいのかなと私は思っています。
【結論】返礼品は頼めるなら今すぐ。
でも2025年は付与ポイントの変更があるのでチケットの活用がお得かも
「お礼品交換チケット」は一度チケットに交換してから返礼品に交換するという2度手間がかかります。
ですから、その時点で欲しい返礼品が決まっているなら、普通に申し込んだ方が楽です。
まあ、その時点で決まっていないからチケットにするんですけどね(笑)
【なぜ2025年におすすめ?総務省の制度変更でポイント付与が終了予定!】
2024年6月25日、総務省から
「2025年10月以降、ふるさと納税のポータルサイトでのポイント付与を禁止」
という方針が発表されました。
つまり、2025年9月までの間に寄付を済ませれば、まだポイントがもらえる可能性が高いということ!
でも、例えば「クリスマス用のチキン」「お正月用のカニ」なんかは、10月に届いちゃったら冷凍庫が大変…。
そんなときこそ、先にチケットにしておいて、欲しいタイミングで受け取るのが◎!
ポイントはお得にゲットして、受け取りは自分の都合で。
まだふるさと納税をやったことがない人も、ポイントがもらえる今年9月までに始めてみませんか?
ポイント付与禁止について」詳しく知りたい方は総務省ふるさと納税ポータルサイト。
「ふるさと納税に係る指定制度の運用について」(令和6年6月28日付け総税市第67号)をご覧下さい。
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